月と太陽と夜に / ****'02/小野 一縷
び 燃焼する
きみの 涙を 朝と夜に 溶かして
ぼくが 銀色に 明けてゆく
ぼくは きみを 信じる
この身体の 熱が きみを
きみの導きを 信じさせる
熱の 伝導 発光
ぼくは きみを 信じる
そして ぼくは いつか
きみの 涙を 蒸発させる
ぼくには それが 出来ると 信じる
夜明け
ぼくが 明ける 今
開く
ぼくが 明ける 今
全て
明ける
でも きみの姿は
ますます 潤んで
それだけが ぼくの絶対的燃焼を 唯一
化学的に 阻害する
きみは 月の冷たさを 知っている
きみは 月の冷たさの 中にいる
きみは その痛みの 只中
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