マリー/ホロウ・シカエルボク
な匂いがした
俺は
今来たばかりの道を走り
バス停の近くの公衆電話で
警察を呼んだ
彼らはすぐにやってきた
散歩をしていて見つけた、と俺は言った
そうですか、と
小柄だが強そうな
中年の刑事は言った
知ってる方ですか?
と
彼は聞いた
「法廷」、というバーで…
と
言おうとして
俺は
なぜか
何も言えなくなった
俺は
黙って首を横に振った
刑事は
そうですか
と
言った
思ったよりも長い時間
俺はそこに居て
刑事の質問にあれこれと答えた
同じ話を何度か繰り返した後
連絡先を聞かれて解放された
彼女は
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)