ゴミ箱が機能しない/塩崎みあき
の日に出してしまう。また新たなゴミ袋を備え付けるとなんともいえない清々しさというか、愉悦のようなものが心の底から湧き上がって来るのだ。
そうしているうちに段々と大きなものをゴミ箱に捨てるようになった。雑誌やダンボール、菓子折りの空箱など、これらは以前なら丁寧に束ねて廃品回収などに出していたものだ。近頃、子ども会などが主宰している廃品回収がなくなったせいで、ダンボールや雑誌類が溜まって鬱陶しいということもあるが、それ以上に「捨てたい」という自分でもよく分からない衝動が心の奥底で立ったりしゃがんだりして落ち着かないのだ。
大きな紙袋を捨てたときだった。殆ど畳まず無理に突っ込んだものだからゴ
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