【批評祭遅刻作品】殺し、やわらかい雨の中で(山茶花オクリ讃1)/渡邉建志
出して
いました。ボール塔はハミルの目から一気に霞んでいきました。
「そうだハミル、コーラ開けてくれ」ハミルは大切な瞬間を掬われたような心地に
なりましたが、笑いながら、
「また爪噛んじゃったのかよ」缶のタブを開いてムスカに手渡します。
「え、なに?」
}
4度目の「え、なに?」
二人の喉をアメリカン・コーラの流れる音が、しました。
「やっぱアメリカンは最高だぜ、なあハミル」ムスカがハミルの肩を叩きました。
「イエス。でも糖分が多すぎるのが玉に瑕だな」ハミルは缶を振って答えます。
「え、なに?」
パシヴィテ。
イエス。とむだに英語、5度目の「え、なに
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