やっとごとでハミルのおかあは駅ホームに上り詰めました。電光掲示を見る限り では行き先はどうやらハミルの家の方角ではないみたいです。ちょこんちょこん。 どこに行くんだろう。ハミルは謂います。どこに行くってのさ。ハミルのおかあは ホーム端の白線で立ち止まろうとしました。案の定、こけたのです。どこ!ハミル のおかあの図体が頭から滑降します。二、三度線路に跳ねて、ドシャリ、ハミルの おかあはしゃくれた顎を擦り剥きました。 「電車が通過いたします」 (電車が通過いたします)