【批評祭遅刻作品】殺し、やわらかい雨の中で(山茶花オクリ讃1)/渡邉建志
 
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語り口は紙芝居を読む女の人のように丁寧です。

喘ぐように女は唄います。ギターの音は重層したかと思えば、散らばって徘徊す
るようでもありました。

最初から、

TVガイドをぱらぱらと捲りながら、ハミルもいつか微睡へ落ち窪んでゆくのでした。

最後まで。
その丁寧な口調で語られるのは、殺意なき殺しです。端的に言えば。そのことにいつもわたしは驚愕する。でもその話はもっとあとで。
この書き出しから、わたしははっとする。引用しようとし
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