誕生と死後硬直(スピード)/ホロウ・シカエルボク
はひとつの名前に集結するようなものでは決してありえない、これがどんなものかなんて考える必要なんてない、ただ知ってくれればいい、おれが発音することによって、この中のいくつかのものは浄化し、また生まれて汚れて行くだろう、おれは自分の魂に出来る限り、そのことわりを知ってみたいだけ、そのことわりを感じてみたいだけ、だってそれはおれの中で起こっていることであるけれど、おれのまったく知らないスケールの中で起こることであるからだ、おれはチューブの中を走り続けている、血流のスピードは見えるか、血流の尻尾は見えるか?血流はいない、血流はどこにもいない、やつの尻尾を掴まなくてはならない、おれのあとしばらくの生命の営み
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