【批評祭参加作品】 現代ホラー映画50選(5)/古月
治療した犬が内臓を盛大に撒き散らした話を嬉しそうにしたりする。最初は「少しおかしいくらいが好きだ」と言っていたアダムも、キスでくちびるを噛み切られてドン引き。しだいにメイと距離を置くようになる。せっかく手に入れた恋人を失い、また孤独に戻ってしまったメイは、あることを思いつく。友達がいないなら作ればいい……。
そこからはだんだんホラー映画らしい展開になって、メイは自分が大好きな人たちの「大好きな部分」を切り取って縫い合わせていく。やがてメイの精神は均衡を失い始め、最後には……というのが物語の山場なのだが、はっきり言ってスプラッター描写よりも、メイが可哀想すぎて何度もくじけそうになった。
彼女は彼
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