【批評祭参加作品】書くということについて/kaz.
とは何か」、という問いは、「目的の遂行のために何故詩(作品)という形態をとるのか」と言い換えられる。目的は自分にとって近い。しかし、詩は途方もない。従ってその遂行とは、近くにあるものを遠くに投げるようなところがある。何故詩という彼方に投げるのか――という問いを通り越して、投げた結果としてそれは返ってくる。強く投げれば、投げるほど強く返ってくる。返ってくるそれとは作品である。「詩とは何かという問いの答えではない」という主張は、結局詩によって何かをしたいという目的の結果として返ってくるものを無視していたいだけである。自分に対する跳ね返りを認めようとしないこと、つまり否定でしかないのだ。
詩に投げた結
[次のページ]
[グループ]
戻る 編 削 Point(3)