なにかしらの/番田 
 
 私は 微笑んでいる
何一つとして 私はわからない
深いため息をついている


暗い 夜の闇が見えた
冷たい 冬の真夜中だった
今日も私は一人ぼっちだ



一つもすることなどないであろう
瞳を紫色が染め上げる


髪の毛が揺れているかもしれなかった
そして何もすることもなかった


恋人は 私の何だったのだろう
車は速度制限を破り通り抜けていく


サービスエリアで お茶を飲む
人の詰めかけている様子が見えた


時が止まればいいのにと
古い音楽をステレオから流した


海はかつてのように輝いた
言葉をなくしたタバコに火をつけた
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