ヒューム「ベルグソンの芸術論」(5)/藤原 実
 
ジイの無限な効用であろう。
 ポエジイは人間の感じ得る最大な哀愁の美である。ただこの淋しい感性によってのみ一般の生物は「永遠」を幾分感じる可能性がある。しかしこれらはポエジイの目的ではなく単なる幸福な結果である。
 ポエジイの目的はポエジイである。

        (西脇順三郎「詩學」14:筑摩叢書)


由良君美の「回想の西脇順三郎」( http://www.keio-up.co.jp/kup/webonly/art/kaisou/vol3.html )によると英文学者の土居光知がある講演で西脇順三郎のエリオット理解に対して「不真面目」であると批判したという。
その内容は「西
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