生じるゼロ/ホロウ・シカエルボク
かない、オレは零度のことを考える、零度、あるようなないような、あいまいなイマジンの温度、昨日死んだ人について語るみたいな…
ゼロ、という言葉にこれからを張り付けるやつはあまり居ない、それはどちらにもいけるものの筈なのに…(あるいはすべてを飲み込んでしまうのか?)
なにもなくなるのが怖いのか、なにもなくなるのが?その前にオマエは、なにかであったことがあるのか…?オレはもう一度冷蔵庫を開ける、紙パックの中のミルクをすべて飲み干す、ゼロだ―それがミルクという単位についてだけのことなら―オレは紙パックを踏みつぶす、殺すぐらいのつもりでさ…犯した女を絞めるように…絞殺の幻想、絞殺の幻想だ、紙パックの
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