* ハブラシ/藤鈴呼
 
返す.

*

● 二 人 の 青 年 ● 

笑いの零れて来るこの時間は
ティータイムで
お馴染みのナンバーに埋もれて
君を 捜しに行こう

カセットデッキに隠された真実
繰り返すだけのメモリーは 
何の意味も無い

その薬箱の中に 
愛は 宿っているか

くしゃみをひとつ残した青年は 
言い残した

笑えない 
哀という文字が 光っているだけだ

僕が 宇宙飛行士になったなら
君を イチバンに乗せてやるなんて 
君 言ったっけ

記憶の渦は 
僕を 歯がいじめに揺らして.

腐りかけたブランコが 
唯だ揺れる公園で

口づけを
[次のページ]
戻る   Point(1)