* ハブラシ/藤鈴呼
むぐ様に
君の姿を 今でも 捜している.
君が 例えば 僕へ向かって
微笑いかけても
その笑顔
どうして この目に 映るというのだろう
君の魂が カタチを持って 現われたとして
非力な チカラで
どうして支えられるのだろう
君が告げた絶望は
今 此の脳ミソの中に絡み付いて
離れないのは あの日の君の 幻影
面影なんて クソっくらえと思う
君が 存在(い)なければ 意味が無い
そこいらの石ころに語りかけても
何も 始まらない
雨が全てを包んで
雨が 全てを 流して
雨が 全てを 覆って
雨が 全てを 無へ返す
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)