* ハブラシ/藤鈴呼
 
むぐ様に
君の姿を 今でも 捜している.

君が 例えば 僕へ向かって
微笑いかけても

その笑顔 
どうして この目に 映るというのだろう

君の魂が カタチを持って 現われたとして
非力な チカラで 
どうして支えられるのだろう

君が告げた絶望は
今 此の脳ミソの中に絡み付いて

離れないのは あの日の君の 幻影
面影なんて クソっくらえと思う

君が 存在(い)なければ 意味が無い
そこいらの石ころに語りかけても 
何も 始まらない

雨が全てを包んで  
雨が 全てを 流して
雨が 全てを 覆って  
雨が       全てを 無へ返す
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