* ハブラシ/藤鈴呼
ホントは君と
*
アイツは 私の部屋に来て
彼の歯ブラシを 憎憎しげに 見詰めた。
彼女は 私の部屋に来て
彼の歯ブラシを 不思議そうに 見詰めた
*
稲妻の中に 光る旋律が有る
木々の騒めきが 心底 響き渡る
「あなたは いくつ?」 闇の中で 微笑う.
「精神年齢は いくつ?」 誰にも 分からない。
心のトゲを 華が 潤す。
潤されたココロを 雨が かっさらってゆく.
光る モーターボート状態
自分の命が尽きるのは
こんな瞬間なんだろう
記憶の中に光る嘘は 蛍の戸惑い
チカチカ光るランプは 遠い DNAの果てに
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