生まれたての詩人たちへ/ホロウ・シカエルボク
それをどう思おうと
それは必ず深みに突き刺さるのだ、そうして
メッカを目指す信者のように君の心魂にたどりつくのだ
君の心臓の鼓動に合わせて、君の筋肉の振動に合わせて
いつか誰かがこの俺の耳元でそんなことを囁いてくれた
俺はそれを動脈に誘導して心臓に届けた
心臓でそれは形を変え…少なくとももう二度と流れに乗ることはないようなものに
そのまま俺の心室に留まった、全身で碇となる断固たる船のように
それは俺にあらゆるものが混然一体となっていることを教えた
どれかひとつに限定して語れるものなどこの世にはないのだと
つかみどころのない状態こそが一番正直な状態なのだと、正
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