hamburger lady/ehanov
 
だから、と、"hamburger lady"は言った。瞳は青かった。唇は赤かった。そして手のひらに切り傷があった。激しい雨には死が漂うの。燃えるものは途絶えるしかないでしょう。彼女は花瓶を一撫ですると、次に花の茎を撫でた。花は薔薇だった。薔薇は花瓶にあった。花瓶は透明な紫で、薔薇に合うものではない、と"hamburger lady"は言った。彼女は異端者の影が自分に重なることに怯え、青白く震えていた。


花瓶に水は挿し込まれていなかった。コンポからレゲエが流れている。古いダブの方法であった。土の上の太鼓、土の中のマイク、土の底から生まれる新しい命を木
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