something wrong_01/ehanov
に思う。0時だったか0時半だったか。私は彼等に別れを告げ、電車に乗った。彼等は口角を上げ、ベンチに座っていた。
車内は終電ということもあり混雑していた。私は映画のタイトルと藤原さんのことについて思っていた。映画の話をした彼は藤原さんだったのだろうか。彼は眼鏡をしていないから藤原さんではないと思うのだが、藤原さん以外に適当な名前が思いつかない。頭を両手で抱えながら、藤原さん以外の名前を思い出せそうだったが、暗い顔の影を取り除く手立てを藤原さんという人物に取り組むことで私は失くしていた。
電車は鶴岡という駅に泊まり、私は鶴岡で降りた。鶴岡で東京までの電車に乗換をしなければならないと
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