道標はなるべく愉快に/ホロウ・シカエルボク
それに理由と名付けてしまう、無作為な生からはみ出していくものたち…無作為な日常で膿んでいくものたち…そんなものたちを疑問符で研磨しなければこの先に行ける気がしない、いつからかずっと、この先もずっと
歪んだガラスに映る楽譜を、その反転のままで奏でようとしているソリスト、鏡の前で…そこにどんな意味があるのか、考えようともしないで…意味なんか求めると動けなくなる、意味を求め過ぎて一度気がふれた後なら、そんなことにも気付くことが出来る、知らないものを知るには手探りで飛び込んでいくしかない、どこか手のひらに触れたものから確かにそうと知っていくしかないのだ、ソリストは楽器を選ぶことから始めた、理由
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