コオリ/番田
て
いつもひとりで
私はなぜか 憧れていた
いくつものそこから押し出された
いくつもの黒い色のような言葉たちが
ああ なんとなく
私の向こうにぼんやりとそこに見えた
黒い山手線の向こうに
手にできるものは一体何だろう
それともそこに
流れるようないくつもの風なのだろうか
意味もなく そして そこからまた
消え去っていくものは何なのだろう
服や商品の類いなのか
他愛のないその誰かの話のことか
見ているだけの私は
少しだけ ぼんやりと疲れた
*
全く疲れていないのは
いつも 緑の植物だけど
その植物のどこへいけばいい
そこで何をすればいい
何
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)