poetarot(女帝のカード)保存版/みつべえ
 
星の夜に、あらわれて。わたしを魅了した、仮面の男が。少しの間、預かってほしいと。おいていった、青ざめた馬を。まいばん、自力で洗う。いつか、これに乗せられて、事象のかなたへ。去るのだと、ときめきながら。



迷走しつつ。それでも、歌う。偶像の。だれも、指。ふれることの、できない異境の、ステージへ。盲目なたましいが、殺到する。名もない熱の、総量をひきうけ。ひらかれる、億の、光輝の。その奥の、あなたが真に、ブラックホールなら。わたしは、全骨格をもって。あこがれる。



月を鏡にして、わたしは。太陽を見ていた。きらびやかに、孤独な。権力の、血統の、逸話を。積み上げては、突き崩し、あ
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