君が満足するためのロックなら僕は要らない/ホロウ・シカエルボク
そが正解なんだ
芸術は混沌と向かい合うためのツールなのさ
君の言うロックがもしも本当なら
最高のロックンローラーは快楽殺人者だ
判るだろう、頭の中で狂気を完結させることこそが
本当のロックには必要なことなのさ
僕は頭の中で内臓のなかを歩く
僕の内臓でもあり、誰かの内臓でもある
僕は時々爪先で内臓を引き裂く、吹きだした血は僕を真っ赤に染める
僕は真っ赤な顔で歩く、それはあらゆる感情の象徴でもある
濡れてしまったので寒さを感じる、僕は内臓の一部をはぎ取って身体に巻きつける
そして血を吐く、それは僕の内臓であり、誰かの内臓でもあるからだ
誰かがどこかで僕の
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