ガロア群へようこそ/Giton
に見える。4元数の世界だ。目が回るかね?きみら
の見馴れた世界に減縮させようか」ガロアが――その
青年が一声笑うとぼくらの足下にはどこまでも広がる
.
平面が現れた。「きみらの『複素数』というやつ
だ。これなら何とか分かるだろう?」現れた床面
には巨大な光の円盤がぼくらを取り囲んで回っ
ていた。「ガウスのn乗根だ。一個ずつの光
.
がn次方程式の答になっている」「おお!
代数学の基本定理!」思い当たってぼくが叫ぶ
と青年は思いきり顔をしかめ吐き捨てるよう
に言う。「こんなもの基本でも何でもない。ただ
.
の観覧車さ。きみにはもっといいものを見せよう。」
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