俺は夜明けを見て喜んだりしない/ホロウ・シカエルボク
種類の携帯プレイヤーから
お粗末な操作で何度も挿入されていた
それが彼らなりのプラトニックということだった
俺は金色の髪をした若者の腰に手を添えて
もっとこんなふうに動かせばいいんだとレクチャーしてやった
チョマジイイカンジッスと言いながら若者は
身体の下のどす黒いプラトニックと合成保存料で出来た天国へと昇天した
量は大したものだったが色は大変薄かった
首すじに張りつくものが本音さ
家に帰ったら空っぽだった
インスタント・コーヒーを沸かして
地下室を聴きながらゆっくりと飲みほした
微かに変な臭いがするなと思ったらシャツの裾に
犯された女の
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