夢夢夢。/番田
ていく音がする垣根のむこう。それは社会という名の学校とは切り離された世界。小学校の中に入って子供を殺していくという事件はなんとなく理解できるような気がする。それは社会的な抑圧にたいする逃避なのである。秋葉原の事件もそれと良く似ているが、相手が子供に限定されるということがここでは違っている。子供は殺人犯のかつての自分の姿としてそこでは扱われる。それは真面目に生きてこなかった自分自身の鏡として彼らを扱っているのかもしれない。人間という存在は川に釣り糸を垂れているという行為が一番似合っているのかもしれない。大昔に地球上に存在していた恐竜は何かを待つということがあっただろうか。クモのように辛辣に獲物を待ち
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