夢夢夢。/番田
れた広告表現の流れを見つめる。かつてどこかで見たことのあるスターと呼ばれた人が今ではあられもない姿でそこに登場していたりする。私はそこで何も見なかったふりをして次々と曲を入力していく。人が生き続けていくには何らかの根拠や哲学が必要なのかもしれないとそこで気づかせられる。私はマイクを握っている。流れ出される色々な言葉に反応して次のメロディーにノドを変化させる。これはとてもつまらない行為なのだとだれかが言っていたことに何となく気づく。小学生の頃の給食の味が私の胸を掠める。私はそれを食べたことがあったのかと少しだけ思う。昼休みは校庭を走り回ったものだった。ボールを投げ合って遊んでいた。車が遠くを抜けてい
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