溺死のミュージック、TOTOで葬送/ホロウ・シカエルボク
 
暗示かもしれないが
電池を替えたりネジを巻いたり、油を差したりすることでそいつが変わることはない
余計な連中はみんな阿呆みたいな顔をしていてだからこそ幸せなのだと言って
俺は知らない、そんなやつらに関わったってロクなことはない
俺の表皮を焼いたのは、もしかしたらこいつら、かもしれ、ない
だけどそんなことはどうだって良い、そんな関わりを読み解いたところで中にはなんにも隠れてはいない
窓を開けると冷たい風に舞い上がる埃達、空中に瞬きの間の五線譜を描いて、散る、散る
それもやはりマイナー・コードをはぐれることはなく、そしてそのことが俺を落ち着かせる
明るい未来や確かな愛を歌っているよりは
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