歌謡曲批評-童貞ソー・ヤング-/只野亜峰
ース色が強くなっていったのを見ると、峯田の芯は元より青春パンクよりはむしろブルース側にあったのかもしれません。
「童貞ソー・ヤング」という曲は、そんな青春パンクとブルースの転換期に作られた曲の一つで当時の中高生の中では良くも悪くも大いに話題になりました。と言いますのも、当時あれほど性に関して明け透けなラブソングを歌う人気バンドというのはなかなかいなかったわけです。一般的にラヴソングにおいて恋愛感情というものは清らかなものとして描かれるのが普通ですし、本当の恋愛は肉体的欲求を伴わないでも成立すると云わんばかりに性的衝動というものをタヴー視して触れないのが通常だったりします。それが悪いことかと言え
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