『しろう』-永遠未完小説-/しろう
 
ること自体は変わっていません。
わたしたちの個体にはそれぞれに約300立方メートル空間の居住区が与えられています。日に三時間の睡眠に必要なベッド(低反発発泡ウレタン製。これはあなたたちの時代から進化していませんね)、覚醒時に座るためのソファ(座り心地は最適ですが、眠りを催さない程度に、また、筋力をある程度維持するために、電気的刺激と物理的刺激が断続的に与えられるようになっています。要はマッサージチェアの進化版ですね)、廃便用のトイレ(ちなみに水洗ではなく、廃便をセンサーが自動感知し、室内と遮断した後、真空状態で処理場へ運ばれます)、それと前述のシャワー室があります。室内はLEDの照明が備えられ
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