『しろう』-永遠未完小説-/しろう
個体をもってひとつの巨大な演算回路を構成することに成功しました。そして、今現在では全ての個体(※例外はあります。それについてはまた後の項で述べます)がこの演算回路に属しています。ちなみに、その巨大複合演算回路は850年前に1コンタ(10^90)FLOPS/sを超えてからは計測は行われていません。(ベンチマークテストを行うには継続中の演算を一時的に全てストップしなければならないからです)
その演算能力の爆発的向上に比して、人脳内の記憶野の拡大には物理的限界がありました。簡潔に述べると素粒子が素粒子以下に分割できなことに因ります。そのため、わたしたちは記憶の大部分を機械的な巨大ストレージ(外部記録
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