『しろう』-永遠未完小説-/しろう
 
あとわずか三回を残すのみです。その一度目は、今現在より168年後に迫っています。









第5章/プロット


ここでの語り手は一人称単数「わたし」。「わたし」の名前(というより個体識別記号)はといえば…第3章で採用された「8.9兆進法」において約8.9兆個のすべてに記号が与えられているために、A.D.紀元の言語では表記することが出来ない。(※ちなみに1章以降ここまで、各章、語り手が変わっているんですが、この5章では4章の語り手が一人称単数表記に変わるだけです)
「個体発展生産兼養育施設」にて生産された「わたし」は、遺伝子改変の予測範囲外の突然変異体であ
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