よわいひと/あおさか
だもんなあといって頭を踏んづけてやれば喜ぶような淫乱だったのである。だからわたしのしてきたひどいことは全てが彼にとってあまい甘い極上のごほうびだったのだ!
「今、わたし、呼吸をしてゐる」
小汚い部屋に戻って、こたつの定位置にもそもそともぐりこむ。こたつの中はすっかり熱くってやけどしちゃいそうだと思ったけれど、何だか急にすべてめんどうでしかたなくってしまって、ごろんと転がったままずーっと目を閉じていた。電灯の明かりがわたしのまぶたを通り抜けて眼球をちくちくと刺している。うっとうしい。こたつが足の皮膚をちりちりと焼いている。うっとうしい。なんだかよく分からないけれど、結局は世界中の
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