ジョーイとロザリー/ホロウ・シカエルボク
設の大人たちは、どうしてこんな模範的な生徒である子供が、妹殺しなどという忌まわしい罪を持ってここにやってきたのかと疑問に思った―ジョーイの明るい茶色の髪と、同じ色の目、白い肌、周囲をぱっと和ませる笑顔―そんなものを愛しく思いながらも、彼等はジョーイのことをどこか怖がっていた―幾年かが過ぎて、ジョーイが大人になり始めたころ、それは別の恐怖に変わった、しかしジョーイはそれまでと変わらず、優しくおだやかな心のままで毎日を過ごした
事件から18年後、ジョーイは大人用の施設に移ることになり、バスで移動している最中に忽然と姿を消した、腹痛を訴え、ショッピングセンターで個室に入ったきり出てこなかった
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