もう逃亡しません《2007年》/がぱ
 
わたしに言い聞かせ
けれど何なのか判らないままに捨てちまった、
何だったのか見にいきますか、と
あなたはいいますが
わたしたちのナルシストは話す程でもなく
このまま
ふたりきりで
おびただしい霧の方角へ滑り込み消えてしまいしょう。と
 誰も知らないのに
 何も知らないのに

わたしたちは
すこしだけ
わたしたちは
すこしだけ逃亡を
繰り返している
小さな小さな阿呆たちではありません!

いや 阿呆だよ 笑



突然に 敷き詰められた 不定形の 想い出たちが 絡む
それらは 鮮やかにみどりいろとももいろを帯びて 今は微笑んでくれている
ときおり 極
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