白色の雲たちがやってくる街/番田 
 
色のカエルもその中に混じっていたりもした。車輪をある程度のところまでひねって池の方を見ていると、見えていなかった葦の下の方までがあらわになってきて、ヘドロのような土もあらわになってくる。子供はその中に入っていくと何匹かのブラックバスを見つけたようで、
「父ちゃん、こりゃランカークラスの大物だよ!」
と言ってそれを持ちながらこちらに駆け寄ってきたので、その姿を写真に激写して、私もそれを持っている姿を何枚か撮らせた。日が暮れ始めていてオレンジ色の夕暮れがヘドロの池と水の溢れた田んぼを照らしだしている。


会社でベーゴマ遊びをしているとみんな夢中になってだれひとり電話をとろうともしない。バイ
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