眠り/藤鈴呼
 
くれたのだ、と。
それまでは ずっと
あの人が いなくなったのは 今日だったのです。

何だかね ハッとしたんだ

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秋風 吹き抜ける 神通川沿いの
桜並木が 怒りに震え

ワタクシの住む 畳の部屋まで
ぴゅーこ、びゅーこ と 聞こえるのです

嗚呼 春だけが 待ち遠しいか
桃色の花 羽ばたかせ
見送る夏が 暑すぎたのか
重い雪の 冬は 嫌かと 尋ねます

名前も知らぬ 白い鳥が
イヤイヤ 首を 振りながら
枯れた 葉っぱと 遊んでる

冷たい水面を ものともせずに

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