酔歌 - 4 / ****'04/小野 一縷
産み出されて 滑走 遠く巡って回帰する 未だ瑞々しく
回転する巨大な暗黒
その小宇宙 星 海 地 生命 時間上に
回帰する巨大な暗黒
始まりと終りが 永遠に廻り合い 舞踏する
今 今以外の瞬間を閉じ込める
過去をここに 明日をここに
言葉の蝋を垂らして 封をする
そして この詩篇は こうして君へ 届けられた
君はこの詩を 好きに読めばいい 好きに扱えばいい
君の中の記憶遺伝子 その一素子として この詩は
伝わってゆく
旅をする
遠く ぼくの子孫に この詩は
ぼくの遺伝子をもって 会いにゆく
まだ 遠く 具象化されない高純度の魂の分子
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