思うようには、いかないもんだ/番田
口笛を吹きながら立ち止まっている
詩に 書くべきことなど 忘れて
自由に生きられたなら 幸せだ
*
働いて凍えきっている思いを 歩きながらどこへいくのか
母の言葉をヒントのように 引きずりながら
棺桶の中へとゴトゴトと 引きずりながら
今日も 晴れた夜の空の下を
私は覚えている 言葉も忘れて どこに行くのだろう
雷の鳴る道であっても
上を向いて立ち止まることを苦痛とも思わずに
時には 自転車を 漕ぎながら
失敗した サザンの歌を歯がみしながら
レミオロメンの姿を 思い浮かべながら 歩いていく
佐野元春の沈黙ぶりを
ジャネットジャクソンの 鮮やかなダンスを
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