せせらぎ/ゆうと
僕は時刻表を忘れたけど
家に取りに戻ってる時間がなかったので
そのまま歩いたら
案の定バスは行ってしまって
遠い彼方へ行ってしまったので
僕はそこで足を止めたんです。
たんぽぽがきれいでした。
夕陽がきれいでした。
雲が浮かんでました。
ただそれだけでした。
誰も僕を歓迎していないことくらいわかってる。
しかし僕はありがとうを欠かさなかったので
皆徐々に体温を取り戻していきました。
世界にはするすると水が流れ
ふわりと風が髪を揺らし
やわらかににこりと笑った
君がやってくるのを感じました。
僕はいつもひとりでいたけど
お花見したいねなんて言う
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)