ワン・ショット/ホロウ・シカエルボク
鮮やかな白色の
100ワットの真下
いい加減に上手い眠りでも覚えてみちゃどうだいと
長年連れ添った寝床が小馬鹿にするようにヨレている
オマエみたいなペッシャンコのヤロウになにが言えるんだと
半ば本気のイントネーションでオレがやりかえすと
ヤレヤレという顔をしてそれきり押し黙った
そこらへんのヤツらよりも空気を読むのが上手なのさ
結局のところこいつはオレと同じ温度と臭いを
毎夜共有しているのだし
死んだように眠れるベッドが欲しいね、と
聞えよがしにオレは呟いてみる
寝床が浅い眠りの原因ならね…、と
慎重な上司みたいな口調でやりかえされる
ここんとこずっと、明日の天
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