ワン・ショット/ホロウ・シカエルボク
 
の天気予報を知らない
降っても晴れても演じる役割は同じで
そして脚本家はどうしようもない能ナシだ
オレは鼻をツマみながら
前にも言ったことのあるセリフをゆっくりと吐く
黙っていても楽しいことがあるのならそれが一番いいが
だけどオレはラッキーな出来事じゃたぶん満足は出来ない
この訳の判らない停滞と
タメ張るぐらいの確かな結果を
どうにかして築かなければ
どこかに反響するようなものじゃなくていい
オレの気が晴れるようなものであればそれで
週末の世界はこのところずっと曇天だった
オレはそんなことに我知らずイラついているのかもしれない


パン、と頭を殴り飛ばしてピストル自殺のイメージで
声もなく俺は背もたれに倒れこむ
綺麗な白色の円形の蛍光灯は
相応のスポットというべき明るさを確かに心得ている
頭の中に打ち込まれた
空想の弾丸が中枢に達して
あー、と俺は呻き声を漏らす



いま、撃たれた…確実に





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