ワン・ショット/ホロウ・シカエルボク
 
ことなんかで
すべてが滑らかに進むわけでもないけれど


碇を下ろしたまま
出港しようとする船だ
けつまずいたみたいにスタッカートを踏んで
港中のやつらに笑われる…
面舵いっぱい、ヨーソロー
オレはふざけて声を上げるが
乗っかってくれるヤツなどどこにも居ない
この一日の終わりごろには
オレは寝床に怒りを下ろすだろう
このささやかな24時間に留まり
なんとか自分の心魂を
なだめて明日へと進むために
バイキングはいつも歌をうたってる
頭の片隅に引っかかってることに
「先送り」だの「返品」だのと
余計なラベルを張り付けて回らずに済むからだ、ヨーソロー


鮮や
[次のページ]
戻る   Point(1)