ワン・ショット/ホロウ・シカエルボク
緩慢な意識の繭に
囚われたまま一日が過ぎた
薄曇りの
湿気た生温い温度のせいか
それとも
もっとなにか他の
避けがたい要因のせいなのか
朦朧とした正気で
オレは一日を綴る
記すことがないと
感覚で綴ればよい
書くべきことと
書けることは
区別しておけば
扱いやすい
脳髄に11月の霧
薄く拡散して
覚醒した睡魔のような…
オレは何度も同じ話をしている
どんなふうに話せば
誰かが手を叩いてくれるのか?
モーションとして
どんな綴りが適当なのか?
いまこの時間に至っては
そんなことにすら
上手く判断がつけられない
心得ていること
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