中編小説 文芸誌ジョイントオーナーシップ・スペース 作 丸山 雅史/時間が蕩けるアインシュタイン
なことと同じことなのだろう。僕は君が重大な罪を犯したことによって、孤独の恐怖が今度はもっと強烈に襲い掛かってきた上に、突然の寂しさの感情が胃から食道へ巨大なアメーバのようにせり上がってきた。
「次は…だから…もう君とはこの場所で会えないと思う。煙草を吸っていた時に、君との楽しい時間を沢山思い出していたんだけど、自殺する時もそれらの事を再び走馬燈のようにフラッシュバックがされるのかな、なんて考えてたりしてさ。来月…君が小説を応募する新人賞の〆切り月だけど、ごめんね、君の作品が掲載されるまで?生きていることは許されない?んだ。決してね。…ちょうど季節が冬から春になる頃だし、こんなこと突然言われても無
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