中編小説 文芸誌ジョイントオーナーシップ・スペース 作 丸山 雅史/時間が蕩けるアインシュタイン
 
ことをやらかした事によって、今までは言いにくかった言葉が何の弊害もなく出てきたことに、言葉を発してしまってから後になって後悔した。
「…ははは、煙草をやたらと吸いたくなったのは、父親のことでストレスが溜まって耐えきれなくなってきてからさ。…でも、?父親?を殺した今となっては、ミュージシャンとして復帰するのは無理だから、もうどうでもいいのさ! ハハハハ!!…」
 君は妙にテンションが高かった。あんな事件を起こしたのに。僕は先程までの怒りが失望や悲しみに転化して、急に視界が狭まった気がした。
「…やっぱり、煙草なんて吸わない方が良いよ…」
 僕は無意識の内に、君が出所してきた後に、再びミュージ
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