中編小説 文芸誌ジョイントオーナーシップ・スペース 作 丸山 雅史/時間が蕩けるアインシュタイン
、年が明ける前に完成させてしまったんだ。正月休みもまた返上してさ、スタジオに籠もって歌入れをずっとしてたんだ。年越しの野外カウントダウンフェスティバルには出演したけどね。だから結構疲労が溜まっているかもしれない。でも、やっぱり、小説でも音楽でもそうだけど、仕上げ終えた後の爽快感といったら、この世に勝るものは無いね…そうだな、愛する人とセックスするぐらい」
君は冗談を言い、フロアーに胡座を掻き、煙草の火を燻らせた。
「それは良かったね!! ということは、早ければ今月中に新作アルバムが出るのかい? 楽しみだなぁ!! どんな曲が入っているのか君に訊きたいところだけど、それは一ファンとしてルール違反
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