中編小説 文芸誌ジョイントオーナーシップ・スペース 作 丸山 雅史/時間が蕩けるアインシュタイン
みようとイメージの中でパソコンのスイッチを入れてキーボードを打つ動作を思い浮かべたが、君はやはり今でも情緒不安定なところがあると思った。僕はそのことに対して不安を感じていた。もう一度ブログを見て心に刻み付け、早く来月が来て、君に会いたいと思っていた。大学院の卒論のことで頭の中はもやもやし、君に対する心配を振り払おうとし、卒論を書く為にパソコンのWordを開いた。しかし一向に進まなく、僕は椅子に反り返って、ぼんやりと君の事を考えていた。何も手につかないまま、眠気が差してきて怠くなってきたので、パソコンの電源を切らずに、布団の中へ本能のままに潜り込んだ。
僕は今まで彼女にも君との関係を教えてい
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