中編小説 文芸誌ジョイントオーナーシップ・スペース 作 丸山 雅史/時間が蕩けるアインシュタイン
 
必ず相談に乗るよ」
「結局はそういうことさ」
 僕は君に対して感じていた以前とは違う感情諸々が縮小していくのを感じた。君の父親に怒りの矛先が向いたからかもしれない。
「君の本音は分からないけど、僕はこの場所へ、君を必要として来ている。君の存在を知ってから、君にずっと会いたかった。君の全てを求めていたんだ。…今日、君が僕に打ち明けてくれたこと、とても嬉しかったよ。誰もが君のような立場に立たされたら、同じ感情を抱くと思うな。僕なら、自分を制御できずに、既に父親を?殺して?しまっているかもしれない。殺しても、後悔は残らないと思う。裁判や刑務所の中で、?自分は正しいことをしたんだ?って、信念を貫き通
[次のページ]
戻る   Point(0)