中編小説 文芸誌ジョイントオーナーシップ・スペース 作 丸山 雅史/時間が蕩けるアインシュタイン
 
て、夢の世界でのあの沢山の思い出を語り合い、 文学について語り合い、二人で深夜の書店に忍び込んで、一つだけ点っているライトの 下でありとあらゆる文芸誌を広げて、これからの輝かしい未来について語りましょう。 僕はずっと君を忘れないで待っているから。



 【エピローグ】

君からのメールを受け取った後、急遽君のバンドは復帰第一作目として、君と別れる間際に口ずさんだメロディーがサビのシングルが発売された。そのCDは爆発的に大ヒットした。僕の出す雑誌が主宰している新人賞の〆切りはもうすぐそこまで迫ってきていた。僕は推敲にラストスパートをかけ、〆切り日当日に小説を郵便局に出した。


[次のページ]
戻る   Point(0)