クソ野郎ふたたび(逮捕1周年記念)/salco
通り
こうして罪科に見合った牙を剝く、
報道の権利と義務を標榜してやまぬマスコミの餌食になりながら、
あの袋の中で彼は一体何を考えているのだろう、と思った
今はリンチも辞さないメディアの大群に包囲され、
護衛の小さな輪の中でようやく守られた人身御供の如くであろうとも、
階段を下り護送車両に乗れば、
誰にも手出しはされぬ犯罪者として
堅固な牢に守られ法に守られ、
尋問と裁きを待つだけの身となれる
とにかく逃亡の日々は終わったのだ、断罪と贖罪の明日が待っている
恐らく今日は*よく眠れるのではないだろうか、などと
ところが秩序の保たれていた筈の出口でも
機
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